キャリア登録制度について

キャリア登録とは、ご自身のキャリア・意向に適した職種の募集開始時に当社から選考をご案内させていただく仕組みです。
新しい挑戦の機会ですので、是非積極的にご活用ください。

注意事項

  • キャリア登録はご登録いただいた全ての方に選考の機会をお約束するものではありません。
    募集職種に合致すると判断した方にのみご連絡いたします。
  • 登録情報の有効期限は1年間です。1年経過後は再度ご登録をお願いいたします。

万一、1年以内に登録抹消を希望される場合は
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知的好奇心が満たされる環境。
さまざまな経験を経て、
これからもエネルギー課題に挑戦したい。

国内エネルギーソリューションSBU
再生可能エネルギー事業ユニット

夏目 友美

この記事のサマリー

1. 日本最大級の風力発電所の建設に取り組む。

2. クウェートでは文化の壁を乗り越えてプロジェクトを成功に導く。その後、出産とMBA留学を経験。

3. 多様なビジネスを展開する住友商事だからこそ、国や地域の未来を見据えた提案ができる。

Profile
2008年に新卒で入社。大学1年生のときに「環境問題が解決しなければ水を巡って争いが起こる」という話を聞き衝撃を受け、エネルギーや資源の課題に貢献したいと住友商事へ。入社以来、アジアや南米などさまざまな国の発電事業に取り組んでいる。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです

現在の仕事

地元住民やさまざまな
ステークホルダーを巻き込んだ
国内最大級の風力発電所。

——現在は、国内の陸上風力事業に携わっているそうですね。

福島県で建設中の阿武隈風力発電事業ですが、2025年の竣工を目指しており、完成すれば国内最大規模の風力発電所となります。このプロジェクトは、住友商事のほかに地元企業を含む全9社が共同出資しており、SPC(特別目的会社)の「福島復興風力合同会社」を設立して進めています。当社はSPCに社長を派遣するなど、案件推進の中心的な役割を担っていますが、出資者以外にも、金融機関や保険会社、自治体、地域住民の方々など、さまざまなステークホルダーと関わる事業になるため、そちらの調整なども行っています。

——国内最大規模ということで、かなりの関係者がいらっしゃるのですね。

そうですね。立場が変われば、価値観や意見が異なることもたくさんありますし、住民の方々でも発電所の建設に賛成の方もいれば反対の方もいらっしゃいます。そうしたなかでも合意形成をし、プロジェクトを進めていくには、まず地域の皆様のご意見をお伺いするすること、これを大切にしています。反対される理由にもしっかりと耳を傾け、プロジェクトにご理解を頂けないかご説明をしていくこと。加えて、その土地で事業をすることで、地域や住民の皆さんに対してどの様に貢献ができるかを考えることも重要です。
事業のなかで地元の方々を雇用することはもちろん、阿武隈のケースでは、発電所の事務所を地域の方々との交流の場として一部施設を開放し、災害時には避難所としても活用できる形にする予定です。こういった大規模かつ長期に亘るプロジェクトは、住友商事1社だけで成し遂げられるものではありませんので、さまざまなステークホルダーと意見を交わし、みなさんの理解を得た上で、その土地の発展を見据えていく必要があります。難しいことですが、非常に意味のあるものだと思い、やりがいをもって取り組んでいます。

——チームリーダーを務めているとのことですが、日常的な業務としてはどのようなことを行っているのですか?

現在は国内陸上風力発電事業チームのチームリーダーとして、建設中・開発中の陸上風力発電プロジェクトを担当しています。基本的な実務は各プロジェクトの担当者に任せていますが、要所要所で行うステークホルダーへの説明や報告、あとは何かトラブルが発生した場合には、私も現場へ足を運びます。阿武隈とは別のプロジェクトですが、チームメンバーと一緒に全国各地を巡って、新規の風力発電事業の候補地を探すといったこともしています。最近は1週間のうち1、2日ほどは現場に出張し、残りの日は大手町の本社にいるようなイメージですね。

印象に残ったエピソード

クウェート駐在、出産、そしてMBA取得と、
さまざまな経験を経て。

——これまでを振り返って、特に印象に残っている仕事は?

入社8年目のときに、クウェートで火力発電所を建設・運営するプロジェクトで、現地に設立したSPCに3年ほど出向したことがありました。10か国以上の多国籍チームのなかに日本人は私一人でした。クウェートは敬虔なイスラム教の国ということもあり、女性の社会進出について保守的な考えを持つ人も多くいること、また国の人口の約7割が外国人居住者とはいえ、私の様なアジア人女性がビジネスの場に出てくることはまだ珍しく、駐在して間もない頃は打ち合わせで話を聞いてもらえなかったことや、現地省庁との会議に出席させてもらえないことすらありました。これは自分や相手の行動に問題があるのではなく、単純に文化の違いが原因なのだと受け止めるようにして、少しずつ信頼関係を築いていくことに努めました。とにかく細かくコミュニケーションを取ることと、求められたことに対して迅速に対応すること。これらを徹底するうちに人間関係が出来てきて、徐々に現地の方からも信頼してもらえるようになってきました。最終的には、本来は男性だけの社交場であるディワニヤ※に招待してもらえるまでになりました。官民協働でのプロジェクトでしたが、最終的にはオンタイム・オンバジェットで完遂できたことをとても喜んでいただけました。

——その後クウェートから帰国し、1年後に出産されて、育休中には留学してMBAを取得されたと聞きましたが。

以前からMBAには興味がありましたが、クウェート駐在中にその思いがより強くなりました。出向していたSPCで一緒に仕事をしていたCEOやCFOが、自分の担当するビジネスの知識だけでなく、ビジネス全般についての知識があり、また、特に色んなバックグラウンドを持った社員を上手くモチベートして成長させ、一つのチームとして成果を上げていく姿を目の当たりにしたときに、自分も一度立ち止まって経営というものを広く体系的に学びたいと思いました。クウェートからの帰国後、シンガポールの大学院を受験して合格したのですが、大学院の入学時期と出産が重なったので、夫に1年間の育児休暇を取得してもらい家族でシンガポールに行くことにしました。

——現在は、働きながら子育てにも取り組んでいるのですよね。両立のコツなどはありますか?

仕事面で言えば、子どもが幼稚園から帰ってくる18時には家にいるようにしているので、どうしても働く時間が限られます。私が仕事を抱え込むことで周りのボトルネックにならないよう、積極的にメンバーに任せるように意識しているのですが、その際にも、任せる仕事の意義と、メンバーに期待することを理解してもらうために、コミュニケーションを取ることを大切にしています。
家庭でも、時間的制約もありどうしても自分でできない部分も出てきますが、「自分は妻・母親なんだからこれをしなければ」ということは意識的に考えないようにしています。子供の送り迎えは基本的に夫にお願いしているので、代わりに食事は私が担当するといった形で状況に応じて家事と子育てを分担しながらやりくりしています。

  • ※ディワニヤ:男性が毎週集まって近況報告をするクウェートの慣習。

住友商事の魅力

国や地域の未来を見据えた提案が
住友商事らしさ。

——15年ほど発電事業に携わってきた夏目さんが考える、住友商事がエネルギー事業に取り組む意義とは?

再生可能エネルギーを専門とするデベロッパーをはじめ、この業界にはさまざまな企業が参入してきています。そのなかで私たち住友商事だからこそ発揮できる価値は、電力だけにとどまらない幅広い提案ができることだと思います。長年にわたりいろいろな国と地域でビジネスを展開してきた住友商事だからこそ、その地その地の未来のために広い視野からの提案が可能です。
私自身も入社以来さまざまな発電事業に携わってきましたが、地域ごとに抱える課題や環境もそれぞれ違うので、応用できることはほんの一部だと感じています。そこが難しさでもあり、面白いところです。常に学び続ける必要があるので、飽きることなく知的好奇心は満たされ続けています。経験と知識をアップデートしながら、これからも世界のエネルギー問題の解決に貢献していきたいです。

——最後に、これからの目標を教えてください。

今は住友商事として注力している再生可能エネルギー分野で仕事をしていますが、その時々で社会に求められることは変わってくると思うので、時流に合わせた事業で貢献していければと思います。阿武隈のプロジェクトもそうですが、住友商事だけで完結できるものではないので、地域の方々ともノウハウを共有して、地域に根差した事業運営することができるようにしていきたいです。
ちなみに、住友グループのルーツの一つとして現在の愛媛県新居浜市にある別子銅山で事業を開始したことがあります。私自身も研修で別子を訪問したことがあり、その時に聞いた話ですが、銅山の閉山を見据えて、地元の雇用確保という観点もあり、近隣に工業地帯をつくったそうです。その土地で暮らす人々の未来を考えてビジネスを行う。この想いは、創業当時から脈々と受け継がれているのだと実感しました。
個人的な目標としては、チームのメンバーが楽しく、そして社会的意義を感じられる仕事をつくっていきたいですね。自分たちの手でビジネスを生み出せる環境を、これからも楽しんでいきたいと思います。

夏目 友美が答える
5つのQ&A

Q1 入社した理由は?

大学で環境工学を専攻していたこともありエネルギー分野に関心があったため、総合商社を中心に就職活動をしていました。私は嘘が苦手なのでありのままの自分で就職活動に臨んだところ、OB訪問や面接で会った住友商事の社員はとてもフラットな雰囲気で受け入れてくれたので、自然体で働けると感じて入社を決めました。

Q2 入社後に驚いたことは?

商社に入ったからには、いろいろな国に駐在したいと思っていましたが、入社後すぐに「君は女の子だから駐在するなら先進国かな」と言われて、驚いたとともにがっかりした思い出があります。とはいえ、これは15年前の話。今や中東でもアフリカでも南米でも、性別に関係なく平等にチャンスが与えられる会社になりました。私自身も周囲の女性社員も、さまざまな国に駐在しています。

Q3 仕事でつらいとき、どうやって乗り越えている?

同期や同僚と食事に出かけて発散します。総合商社は本当に幅広い事業を行っているので、同期といってもそれぞれまったく別の仕事をしていて出世競争の様な雰囲気はなく、殺伐とした空気はゼロ。新人時代はみんな社員寮で暮らしていたのでとても仲が良いんです。つらいときは素直につらいと言える環境で、お互いを励まし合える仲間と仕事ができることは本当にありがたいです。

Q4 仕事をする上で譲れないこだわりは?

こだわりを持たないことにこだわっています。私たちのビジネスはさまざまなステークホルダーと関わりながら進めていくので、常にいろいろな意見や価値観に対してオープンマインドでいたいと思っています。

Q5 夢は?

いつか息子をクウェートに連れていき、私が携わった発電所を見せてあげたいです。「これがママの仕事だよ」と自慢できたらうれしいなと思っています。

とある1日

9:00
出社、メールチェック
10:00
プロジェクトメンバーと社内打ち合わせ
11:00
契約書の最終チェック
11:30
昼食
12:00
社内向け説明資料作成
13:00
プロジェクト出資者と事業計画の打ち合わせ
15:00
チームメンバーと1on1
16:00
明日の出張準備
17:15
退社
18:00
帰宅、子どもの食事と入浴を済ませる
21:00
子どもの就寝後、仕事を再開。落ち着いている日はジムへ
24:00
就寝
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